2005-03-18から1日間の記事一覧

終演後

当然のように沸き起こった盛大な拍手の中で、大植氏は丁寧に各パートをねぎらい、聴衆の拍手を受けさせていた。これもいつものことながら、大植氏の「オーケストラを褒めて育てる」姿勢をひしひしと感じる。いい演奏をしたら、それに見合った反応を示して、…

オーケストラの調子はいまひとつか

前日の定期演奏会初日ですでに疲れてしまっていたのだろうか、金管群は残念ながらやや不安定。肝心なところで音程が定まらず、「おぉい、しっかりしてくれぇ」と心の中でつぶやいたことも何度かあったものの、指揮者とオーケストラが目指していた音楽の方向…

大植氏の出す響きは

いつも思うのだが、抜群の指揮技術を使って縦のリズムをきっちりと揃え、パートバランスも丁寧に整える割には、大植氏の音楽には意外と透明感を感じない。むしろ、粘っこい印象すらある。大植氏が弦楽器群に結構大きなビブラートを要求するからだろうか。曲…

大植氏の指揮はいつもながら明晰

大植氏は、いつもに増して打点のはっきりした指揮で、縦のリズムをガチッと刻ませていた。その結果低弦と打楽器のリズムがゴリゴリと耳につくのだが、それが一種パラノイア的な趣向を感じさせるというか、何か得体の知れない苛立ちが蠢いている雰囲気をかも…

それにしても救いのない曲

いやはや、マーラーの交響曲第6番というのは「救い」のない曲だ。熱っぽさは充分にあるのだけれど、それは漲る意思の強さが持つ熱さではなくて、なにか焦燥感からくる火照りのように聴こえる。束の間に手に入れた安堵も、脆い陶酔も、結局はせわしない焦燥感…

ホールは超満員

全席が埋まっているのはもちろん、日頃は通路になっているところに補助席が出ていた。2年前に行われた大植氏の就任演奏会での交響曲第2番「復活」がかなり話題になったので、それ以来のマーラー演奏である今回の定期演奏会は大いに注目をあびているのだろう。…

ザ・シンフォニーホール 19:00〜

大植英次指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 マーラー 交響曲第6番「悲劇的」