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アンコール1曲目は、ラヴェルの書いたオーケストラ曲の中で私が最も好きな「マ・メール・ロア」から終曲“妖精の園”。ゆっくりとしたテンポを基調に、ふわふわとたゆたう色彩的な響きの園。もう、全身の力が抜ける程美しい。来てよかった!
そして、なんとこの後もプラッソン氏は次から次へとアンコール曲を演奏した。まずはビゼーの「カルメン」から第3幕への前奏曲。そして、お次ぎは同じく「カルメン」から第1幕への前奏曲を、会場の手拍子まで指揮するサービス付きで演奏。これで終りだろうと思っていたら、プラッソン氏は舞台袖から再登場し、「ほら、また指揮棒を持って来たよ」と会場にタクトを見せて、大喝采を受けた。アンコールを4曲! 学生オーケストラ以外でそんなの聞いたことない。
4曲目はややマニアックに、サティの「ピカデリー」。ひと昔前のコメディドラマのテーマ曲みたいな、キュートな音楽だ。パリ管弦楽団のメンバーは鮮やかな手捌きで、快活でユーモラスな旋律を楽しげに歌う。お洒落だなぁ!