代演は米元響子さん

やや地味な音色で、とても穏やかで上品な歌い口。「我れが、我れが」と肩をいからせて前に出ることなく、まるで旋律はすがすがしい微笑のよう。育ちの良い純朴なお嬢さんが、春の新緑の中でご機嫌に歌を口ずさんでいるような音楽だと思った。なんてったってメンデルスゾーンなので、そういうアプローチはピッタリ。聴いていて爽やかな気分になった。この上なく気持ちよかったぞ。